市街地価格指数 裁決事例

205-1土地の取得費について、市街地価格指数に基づき算定する方法がありますが、裁決事例で棄却されている事例もあります。

国税不服審判所裁決要旨検索システム で 市街地価格指数 をキーワードに検索してみました。

(平12.11.16裁決)以外に以下の裁決事例がありました。

支部名 大阪
裁決年月日 平成8年12月20日
裁決結果 一部取消し
裁決要旨
請求人は、記憶に基づく取得費は、財産評価基準書に参考として掲載されている全国市街地価格指数による土地の値上り率の平均値から判断しても妥当な金額であり、原処分庁は措法第31条の4の規定により譲渡収入金額の5%相当額を取得費としているが、この規定は、昭和27年12月31日以前から引き続き所有していた土地について、概算取得費を計算するものであるから昭和40年に取得した本件土地には適用されず、また、取得費が不明な場合に採用される方法であるから、たとえ領収証は紛失しているにせよ取得価額を記憶している以上、その金額が妥当なものであれば取得費として認めるべきである旨主張するが、取得費を証明するものがない限り、概算取得費控除の規定を適用して譲渡収入金額の5%相当額を取得費とした原処分は相当である。

まずは取得費を証明するものが必要です。抵当権の設定金額など他の客観的資料もできるだけ用意しましょう。

支部名 東京
裁決年月日 平成26年3月4日
裁決結果 棄却
裁決要旨
請求人らは、亡父から相続により取得した各土地(本件各土地)の各譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除する取得費については、市街地価格指数に基づき算定した金額とすべきであるから、各確定申告書(本件各申告書)記載の当該譲渡所得の金額(譲渡収入金額の5%を控除したもの)は、その計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったものであるので、本件各申告書に記載した譲渡所得の金額若しくは税額等の計算が、国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、本件各申告書の提出により納付すべき税額が過大である場合として、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求においては、その請求をする者に自ら記載した申告内容が真実に反し、請求に理由があることの主張立証責任が課されていると解され、本審査請求においても、請求人らが、本件各申告書に記載した納付すべき税額が過大であることについて主張立証すべきものと解されるところ、市街地価格指数は、個別の宅地価格の変動状況を直接的に示すものではないから、これに基づき算定した金額は、亡父が本件各土地を取得した時の市場価格を適切に反映するものとはいえず、また、請求人が採用した同指数は、六大都市市街地価格指数であるが、本件各土地は六大都市以外の地域に所在するものであるから、本件各土地の地価の推移を適切に反映したものとはいえない。そうすると、請求人らが取得費として主張する金額は、亡父が本件各土地を取得した時の時価であるとは認められない以上、同金額が本件各土地の取得費であるとすることもできない。加えて、本件各土地の取得費が、本件各土地の譲渡収入金額の5%に相当する金額を超えると認めるべき証拠もない。以上のことから、本件各申告書に記載された納付すべき税額が過大であるとは認められないから、国税通則法第23条第1項第1号には該当しない。

更正の請求に市街地価格指数を採用するのは、十分な証拠にはならないということですね。さらに市街地価格指数なので、適用できる土地も限定されてきます。市街地価格指数を採用すること自体が客観性に乏しいと判断されるので、やはりまずは取引時の資料を探すことが重要です。

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